本日もたくさんの古書、古本を買取させていただき誠にありがとうございます。
古本出張買取屋スタッフの吉田です。
今回は、12月にHey! Say! JUMPの山田涼介主演で実写映画が公開される
漫画『鋼の錬金術師』をご紹介します。
コミックス全27巻・完全版全18巻のこの作品は、
「月刊少年ガンガン」に2001年から2010年まで連載されていた
ダークファンタジーです。
『鋼の錬金術師』は、最終回が掲載された2010年7月号が
通常の2割増の部数で発行されるも完売、9月号にも再度掲載された程
連載当時から絶大な人気を誇っていましたが、
連載が終了して7年以上たった今でもその人気は衰えていません。
この作品がどうしてそんなにも人気があるのか?
それには、大きく分けて2つの理由があると思います。
① ストーリーへの引き込み方がすごい。
物質を別の物に作り変える事が可能な「錬金術」が存在する世界が舞台。
主人公は、若くして錬金術を操る錬金術師となった
エドワード・エルリック(エド)とアルフォンス・エルリック(アル)の兄弟です。
過去、病死した母を蘇らせるために「人体錬成」という禁忌に手を出したエルリック兄弟。
彼らの錬成は失敗に終わり、代償として兄のエドは左足と右腕、
弟のアルは肉体を失い魂だけの存在となってしまいます。
2人は失った体を取り戻す方法を探すため、旅に出ますが
その中で錬金術に隠された秘密と闇を知り、大きな争いに巻き込まれていきます。
② 世界観がすごい。
物語の中では、錬金術の理論などについて色々描かれているのですが、
設定がものすごく細かくて、ファンタジーなのにすごくリアリティがあるんです。
錬金術に関する事はもちろん、
何かを得るには同等の代価がいる、という「等価交換」の法則や、
等価交換を無視した錬成が可能となる「賢者の石」について、
人体錬成をすると飛ばされる異空間「真理の扉」など、
読んでいて本当に面白い!
しだいに明らかになっていく謎も、予想もしない展開でとにかく続きが気になります。
どんなに話の途中が面白い作品でも、ラストが残念だとがっかりしてしまって
評価が一気に下がるんですが、
『鋼の錬金術師』は最後まで文句のつけようがないくらい完璧で、
何度読んでもそのストーリーのすごさに驚き、感動してしまいます。
作者の荒川弘は女性なのですが、
骨太なストーリー、魅力的なキャラクター、ドキドキワクワクする展開の作り方・魅せ方、
どれも本当に素晴らしく、私の尊敬する女性漫画家ランキング、不動の1位です。
私には、どうやってもこの作品の素晴らしさを伝える事はできないのですが、
この漫画を読まないのは人生損をしていると思うので、
未読の方には「映画を見るなら原作も読め、映画を見なくても原作を読め」と
いう言葉を贈りたいと思います。(笑)
今回の実写映画をきっかけに、『鋼の錬金術師』ファンがより増える事を
一ファンとして願うばかりです。
名古屋古書籍商業協同組合